ネクタイがフォーマルでなくなりつつある。新しいフォーマルファッションはどんなものになるか?

ネクタイ。

 

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男性で社会人を経験した人にとって、つけたことがない人は少ないのではないだろうか?

 

ネクタイをつけないと正装でない。そういうイメージを多くの人が思っている人は多いと思う。

 

 

しかし、この「男性の正装=ネクタイ」というイメージが、崩れつつあるように見える。

 

国内を問わず、議員や政府の要人・大企業の役員等でも、ネクタイをつけないノータイスタイルがちらほらみられるようになってきた。

日本でいえば、菅官房長官はいつもノータイである。ユニクロの柳井社長やソフトバンクの孫正義社長なんかもノータイで公式の場に多く出ている。

海外の大手企業でもノータイで役員紹介をしているホームページ等も増えているように思える。

 

 

東京ネクタイ協同組合の調査によると、日本国内のネクタイの需要本数は過去10年で4割減少している。


 

ネクタイが使われなくなってきているのだ。

 

 

 

そして、現代フォーマルファッションの中心である英国の、そしてその中でも最もフォーマルが求められる場所の一つである議会でもネクタイ着用が必須でなくなった。

ネクタイ着用をしなくてよいということを下院議長が認めたのだ。

 

 

このような最もフォーマルな場所でネクタイ着用が必須でなくなるということになれば、恐らくそれは波及し、数十年も経てば一般のビジネスマンもつけられなくなるだろう。

 

ネクタイをつけるのがフォーマルになったのは、200年前の欧州のことだ。それから時代は変わった。十分に長く続いた伝統であり、そろそろ変わってもいいようにも思える。

 

 

ネクタイの前には、カツラ(ウィッグ)をつけるのがフォーマルであった。これはフランス革命が起き、カツラが貴族階級のファッションとして否定されるまでそうだったようだ。

今でも香港の法廷では当時の名残を残し、法律家はカツラをつけている。


カツラに比べればネクタイのインパクトは小さいが、恐らくネクタイも、このように過去の遺物になっていくのだろう。

 

 

では、新しいフォーマルファッションはどういうものになるだろうか?

 

 

 

フォーマルファッションを作るのは、過去の例を見ると、世界的な有力者や経済的に裕福な人達である。彼らのコミュニティで生まれたスタンダードを周りが真似する中で、フォーマルが出来てきていたように思える。

 

 

それを考えると、抽象的ではあるが、今後のフォーマルファッションを形成するに要素として、以下の2つがありそうに思える。

 

 

一つ目は米国西海岸のIT業界のファッション。

既にノータイが増えていることと、米国西海外のIT企業がノータイのスタイルを持っていることは無関係ではないだろう。ジーンズもフォーマルになってくる余地もあるだろうか。

 

二つ目にアジアのファッション。

経済の重心がアジアに移ってくる中で、アジア人の影響力は強くなってくるはずである。高温多湿の地域が多いアジアにおいて、今までの英仏を基準にしたスーツスタイルはあまり適してなかったと思う。既に東南アジア等では民族衣装をベースにした涼しい服がフォーマルになってきている部分もあるが、似たような流れが進むのではないか。

 

 

こんな流れを受けつつ、新しいスタイルのフォーマルな服が生まれてくるのではないだろうか。

 

30年後、友人の結婚式に参加する男性はどういう服で参加しているだろうか?今のようなネクタイ+スーツが続くか? いや、そうでもないのではないだろうか。

 

 

すあま

 

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